練功十八法の紹介

◆「練功十八法」とは? ー言葉の意味ー

「練功」は中国語で(武術や気功などの)”鍛練をする”意味です。もっとも日本では「練功十八法」を指す言葉として、広まっているようです。

「十八法」は18種類の動作(功法)が一組になっているからです。

◆練功十八法の種類と動作の特色 

「前段」(前十八法)と「後段」(後十八法)と「益気功」(続十八法)があり、いずれも年齢を問わず、どなたにもできる動きの体操です。またいつでもどこでも手軽に行うことができます。動作はストレッチが主体となっており、ツボマッサージも含まれてます。ゆっくりと途切れなく、しっかり力を入れて(弛緩も組み合わせ)、できるだけ大きな動作幅で、深い呼吸をしながら行います。得られる感覚を大切にしながら行うと健康効果につながります。

◆練功十八法の適応性

 練功十八法は体質を強化し、病気を予防・治療する作用がある体操です。あらゆる病気を治癒することはできないものの、特にこの体操が太極拳や一般の健康体操と異なる点は、各節の動作が専門的に設計されており、その目的がはっきりとしていることです。下記の通り、多様な症状に適応するよう組み立てられています。

   「前段」 1~6節 首・肩の凝りや痛み

        7~12節 腰背部の痛み

        13~18節 臀部・脚部の痛み

   「後段」 1~6節 手・足の関節痛

        7~12節 腱鞘炎・肘の疲労損傷

        13~18節 内臓機能失調

   「益気功」1~18節 中高年の慢性気管支炎と心肺機能衰弱

◆練功十八法の練習法

 必要に合わせて、ご自分のつらい症状が緩和・改善される2~3つの動作を選び、家事や仕事の合間にほんの数分を一日に何回か行ってもよいですし、また、1節から18節まで一通り音楽に合わせて行うと全身運動になり、素晴らしい予防体操となります。54動作を全部行えば、体の隅々まで動かすことになり、完璧な運動と言えるでしょう。いずれにしても無理のない正しい方法で続けることにより、良い効果がでますので、まずは自己流でなく、動作のポイントを把握し、正確な動きを身につけることが大切です。一つ一つの動作には目的がありますので、それを意識しながら行いましょう。正しい動作法を覚えたら、少しづつ毎日の生活に取り入れるようにします。体を動かす心地良さを楽しみながら、焦らず、気長に取り組んで下さい。

「練功十八法」は生涯、貴方の健康を支える善き友となってくれることでしょう!

  

鍛練48字訣(鍛練の秘訣)を下記にご紹介します。練功十八法を医療保健体操として有効に行うための実践方法のエッセンスが48字の中にすべて詰まっています★

針対需要、楽観鍛練。(必要に合わせ、気楽に鍛練する。)

緩慢連貫、配合呼吸。(ゆっくり途切れなくつなげ、呼吸を合わせる。)

動作正確、幅度要大。(動作は正確に、幅度は大きくする。)

強調内勁、得気為要。(内勁を強調し※1、得気感を要とする※2。)

活動適量、遂漸提高。(活動は適量に、だんだんと高める。)

防病治病、貴在堅持。(病気の予防治療には、続けることが大切。) 

 

※1 しっかり力をいれること 

※2 痛だるい、つっぱる、心地よい、のびやか、温かいなどの得られる感覚を大事にすること